友情結婚とは？安心を基盤にした新しいカタチ｜条件・体験談・始め方まで徹底解説

結婚といえば「恋愛して好きな人と一緒になるもの」というイメージが一般的ですよね。

近年では、恋愛や性にこだわらず、信頼できる人と生活を共にする「友情結婚」という新しい形が注目されています。

• 恋愛感情はないけれど、安心できるパートナーがほしい
• お互いに支え合いながら、落ち着いた生活を送りたい

そんな思いから友情結婚を選ぶ人が少しずつ増えているのです。

この記事では、友情結婚とはどんなものなのか、その意味や特徴をわかりやすく解説していきます。

友情結婚とは？意味・特徴をわかりやすく解説

友情結婚とは、恋愛感情や性的な関係を前提としない結婚の形を指します。

「お互いを人生のパートナーとして支え合いたい」という思いをベースにしており、心のつながりや価値観の一致を大切にするのが特徴です。

従来の結婚では「恋愛から結婚へ」という流れが一般的でしたが、友情婚では恋愛を経ずにパートナーシップを築きます。

そのため 「一緒に暮らす安心感」や「生活を共にする協力関係」を重視する人に選ばれやすいのです。

恋愛結婚との違い

従来の結婚は、恋愛感情を土台として「好きだから一緒にいたい」「家庭を築きたい」という気持ちから始まることが一般的でした。

一方、友情婚は恋愛や性的な要素を必須とせず、安心感や協力関係を重視する点が大きな違いです。

比較すると次のような特徴があります。

項目	友情結婚	恋愛結婚
関係のきっかけ	信頼感・価値観の一致	恋愛感情・ときめき
継続の基盤	安心感・協力関係	恋愛感情の維持
特徴	安定した関係を築きやすい	感情の浮き沈みに左右されやすい

恋愛結婚では「相手へのときめき」が関係性の中心になるのに対し、友情婚では「お互いを理解し合える信頼感」が関係を支える軸となります。

友情結婚に恋愛感情は必要ではない

友情結婚の最大の特徴は、恋愛感情が必須ではないという点です。

恋愛感情を持たなくても、一緒に生活を築き、支え合うことを前提に結婚することができます。

もちろん、友情結婚を選ぶ人の中には「少しは好意がある」「信頼が強いから好きとも言える」と感じる場合もあります。

しかし、それは恋愛のような情熱的な感情とは異なり、安心や信頼を基盤にした穏やかな関係が中心です。

このため、以下のような人にとって友情結婚は現実的で魅力的な選択肢となっています。

• 恋愛に苦手意識がある
• パートナーは欲しいが恋愛の駆け引きは疲れる
• 安定した生活を安心できる相手と築きたい

実際に、友情結婚を選んだ女性の体験談として「半年間の同棲を経て結婚、妊活を経てお子さんを授かった」ケースも紹介されています。
≫ 【“友情結婚”体験談】専門結婚相談所で成婚した女性のリアルを聞いてみた！＜後編＞

恋愛に縛られない人が増え、友情結婚が広がっている

近年、友情結婚を選ぶ人が少しずつ増えています。

背景には、社会全体の価値観の変化や経済的事情など、さまざまな要因があります。

結婚観の多様化

これまで「結婚＝恋愛して子どもを持つ」という考え方が主流でした。

しかし近年では、以下のような意識の変化が見られます。

• 無理に恋愛しなくてもよい
• 結婚は自分らしい形で選びたい
• 必ずしも子どもを持つ必要はない

国立社会保障・人口問題研究所による調査でも、「結婚は必ずすべき」と答える割合は年々減少傾向にあります。
≫ 第16回出生動向基本調査（結婚と出産に関する全国調査）

経済的・社会的要因

経済的な不安や共働き世帯の増加も、友情結婚が注目される要因です。

• 一人で暮らすより生活コストを分担できる
• 共働きで協力しやすい関係を築ける
• 老後に孤独を避けやすい

特に「老後を安心して過ごしたい」というニーズから、友情結婚を選ぶ人も少なくありません。

恋愛に縛られないライフスタイル志向

「恋愛に興味がない」「自分の時間を大切にしたい」と考える人にとって、友情結婚は相性のよい選択肢です。

• 恋愛感情に振り回されない
• 自分の趣味やキャリアを尊重できる
• 安心できるパートナーと支え合える

NHKの特集でも「恋愛や性に縛られない新しい生き方」として友情婚が紹介されています。
≫ 2023年3月3日放送 ねほりんぱほりん「友情結婚した人」

長く続けるために必要な友情結婚の条件

友情結婚を長く続けるためには、いくつかの前提条件があります。

特に重要なのは次の3つです。

• お互いの価値観の一致
• 長期的なライフプランの共有
• 信頼関係とコミュニケーション能力

生活習慣・金銭感覚のすり合わせ

食生活や金銭感覚、住まいの選び方など、日常生活の価値観があまりに違いすぎると摩擦が生じやすくなります。

完全に同じである必要はありませんが、歩み寄りが必要です。

子ども・老後・住まいの将来設計

友情結婚は「今だけ」ではなく、将来を一緒に過ごす前提で選ばれることが多いです。

• どこで暮らすか
• 子どもを持つかどうか
• 老後をどう過ごすか

こうした人生設計を共有することが、安心して暮らせる基盤になります。

信頼とコミュニケーション

意見が食い違ったときに感情的にならず、冷静に話し合えるかどうかはとても大切です。

友情婚を選ぶ人の多くは「恋愛の駆け引きに疲れた」と感じています。

その分、率直に話し合える関係性が求められます。

日本と海外で広がる友情結婚の実例

友情結婚はまだ一般的ではありませんが、日本国内でも少しずつ広がりを見せています。

また、海外には友情結婚に近い制度が存在し、比較することで理解が深まります。

日本の実例と認知度

実際に、友情結婚に特化した結婚相談所「COLORUS（カラーズ）」では、2025年8月時点で 700人以上の友情婚が成立しています。

利用者のうち、男性の約80％がゲイ、女性の約90％がアセクシャルであることも報告されています。

さらに、設立から10周年を迎えた時点で 累計500人以上の成婚実績（※11周年時点では700人以上）があることも紹介されています。
≫ 結婚してもセックスはしない「友情結婚」相談所を始めて10年目。500人以上を成婚に導く【カラーズ・中村光沙】

海外の制度との比較

海外には、友情結婚に近い制度や仕組みがあります。代表的なものを以下にまとめました。

国・地域	制度・仕組み	友情結婚との共通点
日本	制度は未整備。相談所やコミュニティが活動	恋愛感情を前提にしない結婚の形が存在する
フランス	PACS（市民連帯契約）：結婚以外のパートナー関係を法的に認める制度	恋愛以外の相手とも生活を共にできる
アメリカ	州ごとにパートナーシップ制度を導入	同性・異性を問わず共同生活を契約できる
北欧諸国	パートナーシップ制度や同性婚制度が普及	結婚の多様性を広く受け入れている

フランスのPACSは、恋愛感情にとらわれず、生活を共にする相手を選べる仕組みとして注目されています。

友情結婚に向いている人の特徴

友情結婚は「誰にでも合う」わけではありません。

特に次のような特徴を持つ人に向いている傾向があります。

恋愛よりも安心できるパートナーシップを重視したい

「ときめき」よりも「安心できる関係」を大切にしたい人にとって、友情結婚は現実的な選択肢です。

一人暮らしより、協力し合える共同生活を望む

孤独に不安を感じる人や、生活コストを分担したい人にも適しています。特に高齢期を見据えて「老後を安心して過ごしたい」と考える人に選ばれる傾向があります。

柔軟に相手の価値観を受け入れられる

完璧に同じ価値観を持つ必要はありませんが、違いを受け入れて歩み寄れる柔軟さがある人は、友情結婚を長続きさせやすいです。

友情結婚と事実婚・同性婚の違いを比較表で解説

友情結婚は恋愛を前提としない点で独自性がありますが、混同されやすい事実婚や同性婚と比較することが重要です。

友情結婚には独自の制度はなく、婚姻届を提出すれば法律上は通常の結婚（法律婚）として扱われます。

一方、事実婚や同性婚は別の形で社会的に位置づけられています。

そこで、3つの違いを整理しました。

項目	友情結婚	事実婚	同性婚
法的扱い	婚姻届提出で法律婚に。ただし「友情結婚」としての制度は未整備	婚姻届を提出しないため法律婚ではないが、社会保障や税制で一部権利が認められる	国や自治体によって異なる（日本では一部自治体のパートナーシップ制度のみ）
社会的認知度	まだ低いが徐々に注目されている	比較的知られている	国際的には広く認知、日本でも理解が拡大中
恋愛感情	必須ではない	多くは恋愛感情あり	多くは恋愛感情あり
特徴	安心・協力関係を重視	恋愛感情はあるが制度を選ばない	恋愛関係を前提に平等な権利を求める

友情結婚は「恋愛がなくても婚姻届を出せる」という点で法的には法律婚ですが、社会的な理解はまだ限定的です。

一方、事実婚や同性婚は制度や認知の枠組みが整いつつあります。

友情結婚を始めるには？出会い方・契約・相談の流れ

友情結婚を始めるには、恋愛結婚とは違ったステップが必要です。

主に次の流れを踏むケースが多いです。

• 出会い方とパートナー探し
• 契約や合意内容の取り決め
• 専門家への相談

出会い方とパートナー探し

日常生活で友情結婚の相手を見つけるのは難しいため、専門の相談所やコミュニティを利用する人が多いです。

日本初の友情婚相談所「COLORUS」では公式サイトから無料相談が受けられる仕組みが整っています。

友情結婚に興味がある方は、まずは専門相談所で情報を集めてみるのがおすすめです。

契約やルールの決め方

生活費の分担や家事の役割分担、老後の生活設計などを、事前に契約書のように文書化しておくと安心です。

「なんとなく」で進めるのではなく、お互いの合意内容を明確にしてから同居を始めることがトラブル防止につながります。

専門家に相談するメリット

特に以下のような場合は、専門家に相談する人も増えています。

• 財産の共有や相続をどう扱うか
• 子どもを持つかどうか、持つ場合の責任分担
• 離婚や解消時の取り決め

法的課題を整理しておくことで、安心して友情婚を始められます。

集英社yoiの記事でも「同棲を経て契約を交わし、結婚・妊活・出産に至った」という体験談が紹介されており、事前の取り決めが長期的な安心につながっていると語られています。
≫ 【“友情結婚”体験談】専門結婚相談所で成婚した女性のリアルを聞いてみた！＜後編＞

友情結婚がもたらす未来と社会的意義

友情結婚はまだ新しい概念ですが、今後の社会に大きな影響を与える可能性があります。

制度や文化の変化とともに、以下のような意義が期待されています。

• 多様な家族のあり方を社会が受け入れるきっかけになる
• 恋愛や性にとらわれない結婚観の広がりを後押しする
• 老後や生活の安心を支える仕組みのひとつとなる

友情結婚は「血縁や恋愛にとらわれない家族のあり方」として注目されています。

結婚を「恋愛の延長」だけでなく、「安心して暮らすための契約」として選べることは、多様性を尊重する社会の象徴です。

フランスの PACS（市民連帯契約）のように、恋愛以外のパートナーシップを法的に認める仕組みが海外にはすでに存在します。

日本でも制度化が進めば、友情結婚を選ぶ人はさらに増える可能性があります。

よくある質問（FAQ）

友情結婚については、具体的な疑問や不安の声がよく寄せられます。
ここでは代表的な質問を整理しました。

• 友情結婚と偽装結婚の違いは？
• 子どもを持つ場合はどうなる？
• 離婚や解消は可能？
• 法律的に認められるの？
• 実際にしている人は多い？
• 出会いのきっかけはどこにある？

友情結婚と偽装結婚の違いは？

友情結婚は「お互いに支え合うこと」を目的とした真剣な人生の選択肢です。

一方、偽装結婚は在留資格や金銭目的など、外的な要因を狙ったものです。

性質がまったく異なります。

子どもを持つ場合はどうなる？

友情結婚でも子どもを持つことは可能です。

ただし妊活・養子縁組・里親制度など、選択肢ごとに責任分担や育て方を事前に話し合うことが大切です。

実際に友情婚を経て出産に至った事例も報告されています。
≫ 【“友情結婚”体験談】専門結婚相談所で成婚した女性のリアルを聞いてみた！＜後編＞

離婚や解消は可能？

友情結婚が法律婚であれば通常の離婚手続きが必要です。

事実婚に近い形で契約を交わした場合は、契約解消の手続きが求められます。

友情結婚は法律的に認められるの？

友情結婚という制度は存在しませんが、婚姻届を出せば法律上は通常の結婚として扱われます。

制度化が進めば、より多様なパートナーシップの形が認められる可能性があります。

友情結婚を実際にしている人は多い？

まだ少数派ですが、友情婚相談所「COLORUS」では累計700人以上の成婚実績が報告されています。

少しずつ認知が広がっている段階です。

出会いのきっかけはどこにある？

日本初の友情婚相談所「COLORUS」では、専用コミュニティや無料相談サービスを通じて相手を探すことが可能です。

友情婚に少しでも興味を持った方は、まずは相談してみるのも一つの方法です。

まとめ｜友情結婚は安心を叶える新しい選択肢

友情結婚は、恋愛や性を前提にしない新しい結婚のかたちです。

「安心できる人と支え合いたい」という思いを持つ人にとって、現実的で魅力的な選択肢になり得ます。

• 恋愛感情にとらわれず、信頼関係を基盤にできる
• 経済的・社会的にも協力しやすい
• 日本でも相談所を通じて実際に数百組が成立している

COLORUSのような専門相談所の存在や、実際の体験談からも、友情結婚の広がりが確認されています。

制度や社会の理解が整えば、友情結婚は「多様な家族のあり方」を象徴する形としてますます注目されていくでしょう。

友情結婚に特化した結婚相談所「COLORUS（カラーズ）」の評判・口コミ関しては、次の記事で紹介しています。

気になる方は、ぜひチェックしてみてください。